沖縄移住を決めたきっかけと理由 ― 双子の妊娠と重なった決断

沖縄移住

私たち夫婦が沖縄に移住することになったきっかけと、そこに至るまでに考えたことをまとめてみます。転職・妊娠・双子の発覚とタイミングが重なり、なかなか一筋縄ではいかない決断でしたが、振り返って言語化しておきたいと思います。

移住を考え始めたきっかけ

そもそも交際していた当時から、妻とは「もし東京以外に住むとしたら」という話をしていました。妻は病院薬剤師として勤務しており、医療職は基本的に給与体系が全国ほぼ一律で、東京にこだわらなくても待遇が大きく変わりません。一方、私はIT企業に勤めており、東京以外だと働き口の選択肢は狭まります。それでも「妻の職業なら地方でも困らない」という前提があったので、東京以外に住むという選択肢自体は以前から頭にありました。

直接のきっかけになったのは、妻の仕事の悩みでした。妻はやりたいことがあって新しい病院に移ったのですが、2〜3年経っても「やらせてもらえる」と言われていたことが実現せず、不完全燃焼のまま働いていました。私自身も「本当にやりたいことがあるなら、無理して今の職場にとどまる必要はないのでは」と伝え、外にも目を向けてみようという話になりました。

ちょうどそのタイミングで、妻の仕事の関係で沖縄本島ではない離島に3ヶ月ほど滞在する機会がありました。物価が高く、生活も不便で、暑さも厳しい環境でしたが、東京に戻ってきたころ、妻の知人を通じて沖縄の大学病院での話を聞く機会があり、興味を持つようになりました。実際に沖縄まで飛んでその病院を見学しに行ったのが、移住を考え始めた本当の最初のきっかけです。

転職と妊娠のタイミングが重なって

見学がきっかけで転職を具体的に考え始めた頃、妊娠していることが判明しました。当初は「今の病院から沖縄の病院に転職し、産休・育休を取得したうえで、育休明けに本格的に沖縄へ移住する」という順序を考えていました。

ところが、授かったのが双子だとわかり、状況が変わりました。双子妊娠は早めに休みに入る必要があったり、お腹の大きさも通常よりかなり目立つため、当初思い描いていたタイミングでの転職・移住が難しくなったのです。そこで一旦立ち止まり、双子を授かったという事実を受け止めたうえで、改めて「本当に沖縄に移住していいのか」を夫婦で話し合いました。

移住を決める上で考えたこと

子育て環境

まず考えたのは子育てのしやすさです。当時住んでいた東京都中央区は、東京の中でも比較的ファミリー層が多く住むエリアで、地域だけ見れば子育てしやすい場所だったと思います。ただ、都心のマンションでは車を持つことが難しく、駐車場を確保するのも一苦労でした。車がないと外出の選択肢はどうしても近所のスーパーやショッピングセンターに限られてしまいます。カーシェアも検討しましたが、子どもが2人いるとチャイルドシートが1つでは足りず、毎回自分で持ち運ぶのも現実的ではありませんでした。

一方、沖縄は車社会ではあるものの、日用品や娯楽施設が比較的狭い範囲でそろっており、車があれば不自由なく生活できる環境でした。特に新生児期を過ぎて幼児になると、ベビーカーで歩くよりも車で目的地まで行くほうが圧倒的に楽だと感じています。

周りの雰囲気

沖縄では、どこに行っても子連れの家族が多く、東京にいた頃のように「子連れで浮いてしまうのでは」と気を使う場面が少ないと感じます。北谷のステーキ店のような、東京であれば少しかしこまった雰囲気になりそうなお店でも、子どもを連れた家族が当たり前のように食事をしています。こうした環境は、精神的な負担を減らしてくれる大きな要素でした。

教育環境

あくまで私が探した範囲ですが、「沖縄は全国的に見て子供の学力が最下位付近である」といったことは、公的機関から公表されているデータからは判断できませんでした。しかし「全国学力・学習状況調査の報告書・集計結果」によれば、国語・数学・理科すべて全国平均を0.3〜1.2ポイントほど下回る結果であり、決して高くない水準であることは明らかです。そのため教育面では正直懸念があることは。ただ、私たち夫婦は「お金をかけた分だけ教育効果が出る」とは考えていないため、今の段階でそこまで重要視しなくてもよいという結論に至りました。とはいえ、子どもが大きくなってからの長期的な教育方針や、それに伴う資産運用は今後きちんと考えていく必要があるテーマだと思っています。

キャリアへの影響

私はIT企業に勤めており、コロナ禍以降フルリモートで働ける環境にありました。沖縄に移住することで、会社によってはオフィスへのアクセスを求められる可能性もゼロではありませんでしたが、その懸念は上司にも伝えたうえで、「ダメだったとしても、まずは移住する」という覚悟で進めることにしました。

友人・親戚との距離

一番の心配事は、友人や親戚と離れて暮らすことです。特に親戚がすぐそばにいないため、子どもや親に何かあったときにすぐ助けを求められないという点は大きな不安要素でした。友人と少しずつ疎遠になってしまうかもしれないという寂しさも感じています。

気候

夏の暑さにも耐えられるかという不安はありました。ただ、実際にどれほど厳しいのかは移住前の時点では正直わかりませんでした。

物価・家賃

東京よりは物価を抑えられるだろうと考えていました。福岡などと比べれば沖縄の物価は高いという話も聞きますが、東京と比べれば十分許容範囲だと感じています。ただし家賃については、想定より低くはありませんでした。人口が流入し続けていることもあり、沖縄でも家賃相場は決して安くはないというのが実際に住んでみての感想です。

最後の決め手になったこと

最終的に移住を後押ししたのは、以前妻の仕事の関係で経験した離島での3ヶ月間の生活でした。沖縄よりもさらに小さな離島で、物価は高く、生活は不便で、暑さも厳しい環境でしたが、それを経験していたからこそ、「それに比べれば沖縄での生活はきっと大丈夫だろう」という根拠のない自信を持てました。これが移住を決断するうえで、精神的にとても大きな支えになったと思います。

決断からその後

こうしてさまざまな不安要素と向き合いながら、双子の出産を控えた中で沖縄への移住を決めました。出産予定のおよそ半年前、10月頃に「移住する」という決断を固め、そこから生まれてくる双子の保育園探しや住まい探しを並行して進めていくことになります。

おわりに

何かを始めたいと思ったとき、どんな形であれ小さく始めてみることには大きな価値があると感じています。今回で言えば、以前の離島での3ヶ月間の生活が、沖縄移住への心理的なハードルを下げてくれました。新しいことをゼロから始めるのは誰でも怖いものですが、それに近い小さな経験を積んでおくことが、いざというときの決断を後押ししてくれるのだと思います。

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